所有権の移転：エンジン・テルジがロバート・バクスターにEast Versus Westを売却した理由
長年アームレスリング界で活躍してきたエンジン・テルジは、East Versus Westを売却する決断を下しました。彼はこの組織をすでに「非常に高いレベル」まで引き上げたと述べ、さらなる発展には北米におけるアームレスリングの認知度向上が必要だと考えました。この売却のアイデアはエンジン自身によるものであり、ロバート・バクスターの提案ではありませんでした。彼は特にロバートを信頼し、コミュニティ内で実績のあるアームレスラーとしての評判や長年の関わりを認めているため、彼に売りに出したのです。
アームレスリングの7度の世界チャンピオンであるロバート・バクスターは、当初イスタンブールで開催されたEast Versus Westのイベントに参加していましたが、エンジンが大きなストレスを抱えていることに気づきました。そこでロバートは、エンジンの健康のためにも、この組織を手放すことが有益かもしれないと提案しました。最終的に、ロバートはこの買収を、自身のアームレスリングへの情熱を本格的な仕事に変える機会と捉えました。
EVW Sportsの最高執行責任者（COO）であるデクスター・タンは、ロバート・バクスターと共に複数の企業を共同経営しており、大規模なイベント運営の経験を持っています。彼はロバートからEast Versus WestとKing of the Tableの買収について打診を受けた後、チームに加わりました。タンの役割には、メディア関連業務、EVW Sportsアプリ、ソーシャルメディア、マーチャンダイジング、そしてイベント会場運営およびイベント進行計画の管理が含まれます。
バクーでのイベントが行き詰まる：有力選手たちが競技を拒否
現在一部の選手が参加を拒否していることは、アゼルバイジャンのバクーで予定されていたイベントなど、イベント計画に直接影響を与えています。この組織は、ヘッドライナーとなる試合の確保に苦労しています。なぜなら、ペイ・パー・ビュー収入の約80％は全体の約20％の試合に集中しているからです。9月27日にバクーで開催される予定だったイベントは、20日に開催されるWSウォールズとの競合を避けるために検討されていましたが、アームレスリング界で選手の離脱が続いていることが大きな要因となっています。
デクスター・タンは、「エンジンが戻るまで競技を拒否している選手が何人かいる」と明言しました。
ロバート・バクスターは、穏やかな口調ながらも、非常に聡明で世界的な実力を持つ選手として描写されています。EVW Sportsは、ロバートがデヴォン・ララットや他の特定の選手だけを優遇する意図はなく、ルール変更においても「いかなる偏見も一切ない」ことを選手たちに理解させようとしています。また、デヴォン・ララットについては、彼がEast Versus Westのオーナーではないことも明確にされました。彼の役割は、レヴァン・サギナシュヴィリやエルメス・ガスパリーニといった他のトップ選手と同じであり、異なるのは彼の率直で派手なキャラクターだけです。EVW Sportsは公式な手段を通じてデヴォンを擁護したり、特別に支持したりしていません。これは、彼が他の選手とは異なる扱いを受けていることを示唆するものではありません。さらに、ロバート・バクスターが就任して以来、キングズムーブなどの特定のスタイルや選手に有利または不利になるようなルール変更は行われていません。これらのルールは主にWAF基準に基づいていますが、エンターテインメント性やイベント進行の迅速化のために若干調整されています。コロラド州でのイベント前に、解説動画付きでルールが公開される予定です。
大陸間の架け橋：EVW Sportsがグローバルなアームレスリングを目指す
EVW Sportsは、スポーツを成長させ、アジア、インド、オーストラリアを含む世界中のより多くの観客に届けるために、両大陸でイベントを開催することの重要性を認識しています。また、イベントの収益性に関係なくすべての選手に報酬を支払うという姿勢を強調しており、過去にKing of the Tableブランドを所有していたCore Sports社に未払い金があった場合でも、その支払いを今後のCore Sports社への支払いから差し引くことで、選手への支払い責任を負っています。
エンジン不在による選手の参加確保の難しさは複雑な問題であり、特にバクーのような場所で計画されているイベントでは顕著です。バクーでは「東洋対西洋」の試合を特徴とするコンセプトが求められており、単に欧米の選手のみを登場させるわけではありません。この組織は、選手との信頼関係を築き、公正な競技環境とスポーツの発展に対するコミットメントを示そうとしています。
